NEM(ネム)が秘める可能性?!~カタパルトによって、NEMが『革命』を起こすのか~

更新日:2017/12/17

そもそもNEM(ネム)とは

日本においても知名度の高いNEMですが、仮想通貨としての役割は余り知られていません。

まず、NEMとは英語でNew Economic Movement(新しい経済活動)の頭文字から名付けられたもので、新しい経済圏の確立を目標としたプロジェクトです。

NEMは現在、NEM.io Foundation Ltdと名のついた保証有限責任会社をシンガポールに設立し、活動の幅を世界規模に広げ始めています。

NEM.ioが定義するNEMの機能は、以下の様に公式サイト(https://nem.io/)にて説明されています。

NEM is the world's first Smart Asset blockchain. Built from the ground up for enterprise-grade performance, NEM's blockchain technology delivers a world class platform for management of almost any kind of asset: currencies, supply chains, notarizations, ownership records and more. NEM’S power is exposed through a straightforward and secure developer interface so that you can deploy your blockchain solution in record time. Whether you are building the next best mobile app or bringing blockchain into your existing business infrastructure, NEM makes blockchain work for you.

(NEMは世界初のスマートアセットブロックチェーンです。NEMのブロックチェーンはエンタープライズ級のパフォーマンスを基盤に作られているため、ほぼ全ての業種のアセットを管理することができます。その範囲は例えば、貨幣、サプライチェーン、公証、所有権の照明など多岐にわたります。NEMは、簡易的かつ安全なインターフェースで設計されているため、誰でも短時間でブロックチェーンの機能を利用することができます。次世代の革新的なモバイルアプリや既存のビジネスにブロックチェーンインフラを持ち込みたい場合、NEMは最適な選択です。)

NEM(ネム)のブロックチェーンを使って発行されるXEM(ゼム)という仮想通貨

NEMのブロックチェーンによって発行される仮想通貨は、XEM(ゼム)という単位で表現され、その通貨の総発行数量は8,999,999,999XEMと定められています。

ビットコインとの大きな違いは、NEMにはマイニングという通貨の新規発行機能が無い代わりに、『ハーベスティング』という代替方法で、コミュニティー貢献者に対し、報酬が分配されています。
また、NEMのブロック生成時間は約1分間で、ビットコインなどと比べると『圧倒的早さの処理速度』を誇っています。
NEM(ネム)のBTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)との『大きな違いや利点』については、以下の様に大きく分けると『2点』になり、NEM公式サイトにてまとめられています。

1.NEMはPoI (Proof-of-importance)という仕組みを使っています。これによって(ビットコインやイーサリアムと違って)、NEMは電力をあまり消費せず、そしてよりセキュリティ上堅牢なものになっています。

2. (*NEMの)さらに高度な機能が、「モザイク」というものです。これはビットコインでいうところのカラードコインと似た仕組みで動きますが、完全にブロックチェーン上で実装されます。従ってサードパーティの信頼を必要としません。これらのカラードコインの名前は「ネーム・スペース」(インターネットでいうところのドメイン名)に基づいています。 一度ネームスペースが創られると、誰も同じモノを創ることはできません。さらにネームスペースの持ち主は、無限にサブドメインを作ることができます。


また、上記の2点に加えNEM『独自のハーベスティング』は、ビットコインにおけるマイニングと違いノードの電源が常に付いている状態を必要としません。
その様に電源を必要としないハーベスティングは『デリゲートハーベスティング』と呼ばれ、逆に電源を用いる方法を『ローカルハーベスティング』と呼ばれています。
どの様な方法で、デリゲートハーベスティングが行われているかについては、以下の様に説明されています。

NEM(ネム)独特のシステム:ハーベスティングについて

デリゲートハーベスティングでは、実際にハーベスティングを始める前に、NEMブロックチェーン上にトランザクションを送信します。このトランザクションは、自分自身のアカウント(以降、「本体アカウント」)が保有するImportanceを「代理アカウント」にマッピングします。これにより、代理アカウントは本体アカウントが保有するImportanceを利用して、ハーベスティングに参加することができるようになります。

代理のノードを用いることに対する『セキュリティ対策』は、以下の様に構築されていると、続けて説明されています。

代理アカウントはあくまでも本体の「代理」であり、代理アカウントは1XEMも保有していないので、安心して代理アカウントの秘密鍵をリモートノード(NIS)に渡すことができます。本体アカウントが持つImportanceの情報をもとにして、代理アカウントにブロック承認の機会をあたえられた場合には、リモートノード(NIS)が受け取った代理アカウントの秘密鍵を利用して、承認作業を実行します。

承認後、トランザクション手数料を受け取ることができますが、代理アカウントのアドレスにXEMを振り込むと、秘密鍵を保有しているリモートノード(NIS)に、そのXEMを奪い取られてしまうおそれがあります。そこで、ハーベスティングしたトランザクション手数料は、本体アカウントのアドレスに対して振り込むようにすることで、リモートノード(NIS)がトランザクション手数料を奪い取ることができない仕組みにしています。

NEM独自のユーザー評価制度

ただ、ハーベスティングへの参加権限は最低でも1万NEMを所持していないと得られません。
また、NEMにおけるハーベスティングで利益を得るためには『Proof of Importance(POI)のスコア』が大きく関わってきます。

PoIスコアを増やすためには、NEMを使ってより多くの人と、よりたくさん取引をすることが必要です。取引の結果、手数料によって通貨を使うことになりますが、あなたのPoIスコアは上がります。またNEMには、人工的にPoIスコアを上げて利益を得ることはできないような対応策が施されています。

このように資産の多さではなく、NEMというブロックチェーンサービスの利用頻度に応じてスコアが産出され、それが利益へと直接つながるので、NEMを使えばNEMを得られるという、お互いに『ポジティブな相互関係にある』と言えます。

NEM高騰の理由とその信ぴょう性

ロシアのスタートアップ企業Zeus Exchangeが、NEMのブロックチェーン技術を利用した株式投資システムの構築を完了しました。
Zeus Exchangeでは仮想通貨を用いて、株式に対し投資を行うことができるため『匿名性を持ったまま、株式を得ることができる』ようになります。

これに伴い、手数料もほぼかかることなく『投機が可能となる』ので、個人投資家が多い中国での利用が活発となると、世間では予見されています。

The Bridgeによると

中国は世界で唯一、個人投資家の数が機関投資家をはるかに上回る国であり、その取引量は同国7.6兆米ドル市場の80%を占めている。中国の個人投資家は世界で最も活発なトレーダーであり、過去の経営陣によって市場で行われてきた非倫理的操作を知っていることから、ファンドに対しては懐疑的である。


また、Zeus Exchangeの根本的なシステムの特性については、以下の様に説明されています。

長期間にわたり一企業の株式を保有する機関投資家は、保有する株式を一定期間定額で効率的に貸し出すことができる。ブローカーがこの実株を用いて仮想資産を創り出し、NEM のブロックチェーン台帳システムとその仮想通貨 XEM(仮想通貨トップ10の一つ。将来的には他の仮想通貨も使用可能となり、仮想通貨間のトレードも取引可能となる見込み)を経由することで、ブローカーのクライアントがこれらアセットを購入できるようになる。この取引が2018年3月に全面的に実用化されれば、証券取引の分散化が効率的に進められるようになるだろう。


このように機関投資家からブローカーを仲介し、それを仮想通貨化することにより、誰でも簡単に株式投資が行える『プラットフォームの実現』が可能となっています。

Zeus Exchangeの Olga Duka 氏は

NEM でなければなりませんでした。アセットブロックチェーンを提供しているのはNEMだけですから。Ethereum についても検討していましたが、それでは不可能であることがわかりましたし、Bitcoin がハッキングされていたことも明らかでした。

と述べるなど、NEMの『実用性と安全性』に関して、大いに信頼を置いていることが伺えます。

NEMとWeChatの提携

ただ、最近の高騰の一番の要因となったのが『NEMとWeChat』の両者間における『提携』が成されたという情報が拡散されたからという理解が正しいでしょう。

WeChatは中国におけるメッセージアプリの第一人者なため、仮に同アプリにNEMにおける送金サービスが実施された場合、国単位での実用性の高さから、NEMに対する需要が高まることは予期されます。

そのため、結果から言うと『確かにNEMによる送金サービスが、WeChatを用いて行えるようになるというのは事実』でした。

しかし、公式にNEM×WeChatが提携を結んだというわけでは無く、第三者パーティがWeChat内で『NEMによる送金が行えるサービスを構築した』というのが事実でした。
その事実が判明してくるに伴い、NEMの市場価格も70円台から50円台に落ち込んだものの、暴落というまでの値下がりではなく、NEMに対する『期待はまだまだ、大いにある』といえる結末を迎えたようです。

NEMの今後の可能性

NEMのブロックチェーンと同じ性能を持ち合わす『mijin』という製品が、日本から誕生しました。
NEMがパブリックブロックチェーンなのに対し、mijinはプライベートブロックチェーンを生成する製品として、日本において『取引所 Zaif』を運営する『テックビューロ社』と『NEMのデベロッパー』によって、開発が行われました。

NEM公式によると、パブリックブロックチェーンNEMとプライベートブロックチェーンは相互作用をAPIを通して可能にし、『NEMの最終的な目標』である『NEMによる経済圏設立』に、大いに関わってくると述べられています。

ビットコインやNEMのようなパブリックブロックチェーンは誰でも簡単に参加し、ノードを立ち上げ、データをシェアし、受け取ることが出来ます。しかし、多くの現実世界におけるビジネスや金融業界のユースケースには、ブロックチェーンに参加できる人々は限られています―これは、許可制ブロックチェーン(Permissioned Blockchain)と呼ばれ、Mijinはそれに必要な強力な機能を提供しています。

Mijinは、そのデータ構造自体や設定項目などを含む多くの部分を、テックビューロにて全く新しい下位互換のソフトウェアとして再構築したものですが、NEMとのAPIの互換性は高く保たれています。これによりMijinのチェーンはプライベートビジネスにおけるニーズに特化することが可能です。このような形で、共通のAPIとしての設計を保つだけではなく、テックビューロの商業対としての立ち位置と、オープンソースプロジェクトとして存在するNEMコミュニティとを統合した新たなエコシステムを実現するために、テックビューロとNEMは協力しながら双方の製品開発に携わっています。

新しいプロジェクト『Catapult(カタパルト)』に期待される『NEMの進化』

mijinに引き続き、新しいプロジェクト『Catapult(カタパルト)』が現在、密かに遂行されています。
Catapultはmijinのスケーリング問題を解消するために、新たにテックビューロ社とNEMデベロッパーの協力の下、共同で開発されているプラットフォームになります。

これに伴い、NEMが公式に

Catapultは性能向上のためにその仕様全体を一新し、JavaからC++へと移行し、遅延軽減と双方向通信向上のため、httpプロトコルからsocket通信へと移行します。
Catapultは地理的に分散した状態でも、1秒につき4桁以上もの高いトランザクションを処理するなど、高スループットにも対応可能な、高いパフォーマンスを発揮する製品です。

Catapultは2016年初頭から開発されており、現在はステルスモードでテストを続けています。テックビューロによれば、現在はNEMのオープンソースプロジェクト開発にも熱心に携わっており、このCatapultのコードベースをNEMのオープンソースプロジェクトにも応用していくとのことです。


と述べており、スケーリング問題を解消したうえ、NEMのパブリックブロックチェーンに対しても応用できるのであれば、『NEMの市場価値向上は必至』と言えるでしょう。

また、テックビューロ社CEO朝山氏は

「利害の衝突なしに、また既存の構想を侵害せぬように、一事業体とオープンソースコミュニティとを融合させながらより効率の高い手法でプロダクトを開発するというのは、世界でも前例を見ない大きな挑戦です。しかし一旦それが回り始めれば、将来MijinとNEMは全く新しいエコシステムの歴史的な産物となるでしょう。」


と述べており、テックビューロ社が主体となって開発する『Catapult(カタパルト)によって、今後もNEMの市場価値は高騰する可能性を大いに秘めています。

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