仮想通貨リップルの価格高騰の理由~なぜリップルは上がるのか~

更新日:2017/12/21

リップルは銀行システムに革命を起こす

リップルを説明にするには、まず現行の銀行送金システムについて説明しないとなりません。

現在、世界各国の銀行はそれぞれが『独自の決済システム』を使用しています。

『銀行』というのは基本的には、自国の通貨を主に扱うことを想定して作られます。
そのため、自国の法律、自国の決済時期、自国の送金ルールなどが『それぞれの銀行の根底に存在』します。
また、全ての銀行を同じシステムで管理してしまうと、ハッキングなどのリスクに対処できないため、セキュリティリスクの問題上も、各国それぞれが独自のシステムを運用するのが最適とされてきました。

結果として『海外送金』という概念が生まれ、非常に高い手数料と多くの時間がかかってしまう結果を招いていました。

リップルというプロジェクト

リップルは、その様な『海外送金』に生じる『全ての問題を解決すること』を目的として、生まれたプロジェクトの名称です。

アメリカの『Ripple Inc』という会社が行っているプロジェクトであり、社名をとって『Ripple(リップル)』と呼ばれています。

そんな背景があるプロジェクト『リップル』ですが、実はかなり壮大なプロジェクトとなっています。
普段の生活ではあまり関りがないかもしれませんが、『リップル』が解決しようとしている『国際送金に関する問題』には以下のものがあります。


①高額の手数料
②多くの時間
③送金記録の紛失に伴う、お金の消失リスク

上記の3つの問題について、詳しく見ていきましょう。

①高額な手数料がかかる理由

それぞれの国の銀行が、それぞれ『独自の決済システムを使用している』のは、上記で述べた通りです。

その『決済システム』の差を埋めるには『人の手』が必要となっており、『送金する側』と『受け取りをする側』の少なくとも2人の人間は必ず関わっていました。
間違いは許されないため、ダブルチェックなどの作業工程を考えると、その人数は倍になります。

このような理由から、海外送金の手数料は非常に高くなっていたように思われます。

②時間がかかる理由

海外送金には、多くの人を必要とする作業のうえ、海外の人間が関わるとなると、どうしても『時差の関係』や『銀行の営業日時』の問題が出てきます。

どうしても一斉に、同時に、無駄なく送金作業を行うことは、現実的に不可能と考えられていたため、これまでは時間がかかっていました。

③お金の消失リスク

このように、『多くの人間が、多くの時間をかける作業』であれば、必らずいつかどこかで『ミス』が起きます。

銀行にとっては、1000回に1回起こる『送金ミス』であろうと、当人にっとては『大切なお金』が送れず、届かない『致命的なミス』となります。

銀行という業界のため、革新的な変化や改善は起こりにくく、これまで際立った改善もされないまま、長年同じことが繰り返されてきました。

このような理由から、海外送金には『お金の消失』というリスクが大きな問題として、これまでは捉えられてきました。
そんな中、リップルはその解決策として立ち向かっています。

仮想通貨としてのリップル(XRP) と国際送金

RIPPLE-ORIGINAL

主に、上記の3つの問題を解決するためにリップルは、あらゆる通貨に交換可能な『仲介物』を運用することにしました。

そして、その結果に生み出されたのが、仮想通貨としての『リップル(XRP)』です。

この発明により、まず圧倒的に『送金時間』がかからなくなりました。
インターネットを介して、すべての銀行の送金システムをつなぎ、お金のやり取りには『仲介物としてのリップル』を挟むことで、ネットのデータ送信の早さをそのまま『送金にも応用』したかたちです。

同時に、高度なプログラムによる完全な自動化により、ヒューマンエラーを無くし、『安心で安全な送金』を実現しました。

これに伴い、これまでかかっていた人件費もかからなくなり、格安の送金が可能となったわけです。

借用書としてのリップル

『リップル』には『借用書としての側面』があります。

というのも、『仲介用の通貨』という特性を活かすことで、実際にお金を動かすわけでなく、送金金額の数字を照会し合うだけで『それぞれの国の口座』への送金を可能にするため、イメージとしては『借用書』に近いと言えます。

つまり、『リップル』という『ネットワークシステムに参画しているユーザー同士』であれば、送金金額の照会さえすれば、すぐさま海外の口座に『リップル建てによる同等額の現地通貨』が入金されるということです。

リップル高騰と『内外為替一元化コンソーシアム』の存在

https://ripple.com/

『内外為替一元化コンソーシアム』とは、SBIグループを主体とした『新たな送金インフラの構築とその商用化に向けた具体的な検討』を進めるために設立された『団体』です。
また、SBIグループは2016年5月18日に米Ripple.incと共同で『SBI Ripple Asia』を設立しています。

SBI Ripple Asiaでは、以下のミッションに掲げ、アジアにおけるブロックチェーン技術を生かした金融機関の機能向上を目指しているようです。

SBIグループとRipple(リップル)の知見と技術を融合させることで、日本及びアジアにおける「価値のインターネット」を実現することを目指します。

SBI Ripple Asiaによる重要な声明

SBI Ripple Asiaは2017年12月13日に、公式声明を以下の様な題名で発表しました。

内外為替一元化コンソーシアムにおける「日韓送金実験」に関するお知らせ
~第一弾として、韓国での大手2行と邦銀37行による共同実験を開始~

同声明文では、SBI Ripple Asiaが主体となって進めていた『内外為替一元化コンソーシアム』における、参加機関の間での実験的な国際送金を開始すると発表しました。

現在、同コンソーシアムには61もの銀行が参加していますが、今回の実験的導入にはその中の37行と韓国の大手2金融機関であるウリィ銀行と新韓銀行が参加するとのことです。

同実験における目的は、以下の様に定義されています。

本共同実験の目的は、日韓の銀行で分散して保有する台帳が、送金に合わせてリアルタイムに更新がなされることを、双方で確認することとなります。日本側は本コンソーシアムにおいて構築した「RCクラウド」と、その上に構築する外為業務用のインターフェースを活用致します。

RCクラウドとは

『RCクラウド』とは、同コンソーシアムオリジナルで構築したクラウドサービスであり、米リップル社の『次世代決済基盤であるRipple Solutionをクラウド上に実装したもの』です。
『Ripple Solution』は『SBI Ripple Asia』公式サイト上で、要約すると以下の様に定義されています。

『Ripple solution』では、異なる複数の台帳やペイメントネットワークの相互運用を可能とする『オープンで中立的なプロトコル』が、インターレッジャー・プロトコル(ILP)という基盤で実現されているようです。

そして、金融機関向けの『決済ソフトウェアスイート』も当然存在し、『次世代型決済フロー(決済の工程)』における3つの要素(メッセージング、決済、FX管理)を統合した『金融の総合ソリューション』を提供するものとされています」。

上記を端的にまとめると、関係者が相互に確認できる『公平で安全なシステム』で運用されており、金融に関する『複合的な問題を横断して、一気に解決してくれるもの』、それが『Ripple solution』というものになります。

リップル社の動き『550億XRPのロックアップを完了』

https://twitter.com/Ripple?lang=ja&lang=ja

リップルは元々総発行枚数が『1000億XRP』と定められていました。
しかし、その多くをリップル社が所持している状態が続いていたため、リップル社によってXRP自体の価格を操作できるのではないかという懸念が多く募っていました。

そんな中、12月8日にリップル社は現在保有している『630億XRPの内550億XRP』をロックアップ(市場に出さないようにすること)し、更なるXRP市場の安定化を図っていく計画を発表しました。

Ripple公式サイトでは、ロックアップの意図と方法を、以下の様に解説しています。

リップル公式サイトの見解

We use Escrow to establish 55 contracts of 1 billion XRP each that will expire on the first day of every month from months 0 to 54. As each contract expires, the XRP will become available for Ripple’s use. You can expect us to continue to use XRP for incentives to market makers who offer tighter spreads for payments and selling XRP to institutional investors.
【参考URL:https://ripple.com/insights/ripple-escrows-55-billion-xrp-for-supply-predictability/】

(Ripple社は1契約当たり10億XRPを総計55回結び、XRPを段階的に市場に放出していきます。同契約は毎月初日に失効するようになっています。失効後、10億XRPはリップルユーザーのために市場に放出されます。)

We’ll then return whatever is unused at the end of each month to the back of the escrow rotation. For example, if 500M XRP remain unspent at the end of the first month, those 500M XRP will be placed into a new escrow account set to expire in month 55. For comparison, Ripple has sold on average 300M XRP per month for the past 18 months.

(また、各月の終わりに利用されずに残ったXRPは再度ロックアップの対象となります。例えば、初月に5億XRPが利用されずに残った場合その5億XRPは新たなロックアップ契約が結ばれ、再度55か月間ロックアップされます。参考までに、リップルは過去18か月の間に平均して3億XRPを放出しています。)

このように、リップル社はXRPの通貨としての利用需要が高まるにつれて、その市場を安定させるための手段を『ロックアップという方法』で行っています。

リップル社のビジョンは『Internet of Value』と掲げられており、そのビジョン達成のために、『XRP』また『リップル社自体』がどの様にしていくのか、以下のように述べられています。

We’ve shared our vision of an Internet of Value in which money moves like information moves today. Key to realizing that vision is lowering the cost of payments, especially in emerging markets. Financial institutions can use XRP, the native digital asset to the XRP Ledger, to exactly that end if XRP is highly liquid.
【参考URL:https://ripple.com/insights/ripple-to-place-55-billion-xrp-in-escrow-to-ensure-certainty-into-total-xrp-supply/】

(私たちは、現代の、情報が自由にそして素早く行きかうように、価値も素早く行きかうことが可能となるInternet of Valueをビジョンに掲げています。そのビジョンを実現するための鍵は、特に途上国における送金コストを下げることです。金融機関はまさにその目的を果たすために、XRP Ledger固有のデジタルアセットであるXRPを使うことができますが、実際に活用されるためにはXRPが高い流動性を有する必要があります。)

Ripple社の可能性とXRPの可能性の違い

『Rippleに対して投機』を行っている人物を総じて『リップラー』と表現することがありますが、実はリップラーは『Ripple社に対して投機』を行っているわけではありません。

Ripple社が抱えるリップルネットワーク内において、導入されている『Ripple Solution』の中での『通貨XRP』に対して、投機を行っているのが『正しいリップラーの理解』と言えます。

現状、リップルネットワーク内にはRipple Solutionが導入されることが『検討』されています。
しかし、今回のSBI社が主体となって行っている『内外為替一元化コンソーシアム』を始め、世界中のリップルネットワークを取り入れることを検討している『銀行』が、現行の『XRPを導入するかの是非』に関しては、まだ明らかになっていません。

内外為替一元化コンソーシアムに関しては、上記で述べた通り『RCクラウドというRipple Solution』の一部が導入されることが検討されています。
つまり、XRPの導入に関しては、まだ何も公表されていないというのが事実です。

今後、『XRP』が積極的に、Ripple Splutionの一部として『銀行やその他機関の中に導入』される可能性はまだ高いといえます。
しかし、銀行という機関を見てみると、Rippleが行おうとしていることは今まで銀行が得ていた手数料という『収益を直接的に下げること』を意味しています。

つまり、XRPという銀行が直接管理できない仮想通貨を導入せず、銀行単体で独自の通貨を用いるという可能性もあります。

リップル社が目指しているInternet of Valueへは確実に近づいてきています。
しかし、そこに『XRPが今後も関わり続けるかという点』では、未だ未確定要素が多いため、注意しておきましょう。

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